IT導入補助金2021を振り返る(その1)
筆者:株式会社データサービス 森 雅俊
公開日:2022/3/29
去る1月26日水曜日15時頃、IT導入補助金2021最後となる5次締切分交付決定が発表されました。
これを以てIT導入補助金2021は交付申請から導入/稼働あるいはさらに進んで実績報告の段階に入りました。
これまで同様に、交付申請締切が何回あるのか事前には明らかにされず、またその金額配分や交付決定要因も明らかにされないという、まさに五里霧中な補助金と筆者は考えています。
|IT導入補助金2021を数字で検証
では、IT導入補助金2021申請件数と交付決定件数の表から数字で見てみましょう。
申請期限はおおむね交付決定日の一ヶ月前とお考えください。
IT導入補助金2021の日程が発表されたタイミングの影響も大きいのですが、1次締切分は年度始まり後すぐの大型連休明けが申請期限とされている影響なのか申請数は全体的に低調です。
|1次締切分の特徴とは
IT導入補助金2021の日程が発表されたタイミングの影響も大きいのですが、1次締め切り分は年度始まり後すぐの大型連休明けが申請期限とされている影響なのか申請数は全体的に低調です。
その中でも1次締め切り分の申請で特徴的なのはA類型が比較的多いということです。
全ての締め切り分で一番多いのはC類型ですが、1次締め切り分ではA類型の1.5倍程度に止まっているのに対し、2次締め切り以降では
2倍以上は当たり前で3倍程度になっている締め切り分もあります。
これが何を意味するのかは推測の域を出ませんが、C類型の申請要件が厳しいと受け止められ避けられていた可能性があると筆者は考えています。
それは『特別枠においては、業務の非対面化に資するツール(非対面化ツール)の導入を前提に、「C類型(低感染リスク型ビジネス類型:複数のプロセス間で情報連携されるツールを導入し複数のプロセスの非対面化や業務の更なる効率化を行うことを目的とした事業)」…(「交付申請の手引き」より抜粋)』とされていた点です。
|データサービスが感じた申請要件
データサービスがIT導入支援事業者として登録したツールのうち、
・Zoho CRM
・Zoho Campaigns
・Zoho Analyticsなどは、
それぞれ顧客情報マネジメントやメルマガ発行あるいは情報分析という荒っぽく言えば単機能の
クラウドサービスです。
単機能とは言え複雑に絡み合った情報を整理し記録し分析し情報発信するものではあるのですが、IT導入補助金2021が定める
「プロセス」の概念に照らせば、
例)Zoho CRM=顧客情報マネジメント だけでは申請要件を満たせません。
そのためデータサービスでは、
組み合わせ例)Zoho CRM+Zoho Campaigns+Zoho Analytics というように
個別クラウドサービスを複数組み合わせてC類型を希望されるお客様のご要望に応えられるよう対応しています。
もしくは、複数のクラウドサービスを予めひとつにまとめた複合サービスである
・Zoho One
・Zoho CRM Plus をお勧めしC類型の申請要件を満たすお手伝いをいたしました。
2次締め切り分以降では、データサービスのアクション例などこの「複数プロセス」の意味するところの共有化が図られ、一気にC類型へ集中していったと考えられます。
次回は採択率について振り返っていこうと思います。
森 雅俊(もり まさとし)
株式会社データサービス システム事業本部市場開発課
IT導入補助金支援窓口担当
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